FLORAL DIARY

ティキャディ

teaparty

立春を迎え、窓から入る光も木々や草花の蕾も、春の訪れを少しずつ感じられるようになりましたね。とは言え、まだしばらくは寒い日が続きます。美味しい紅茶を教えていただいたり、上海の知り合いからとっておきの美味しい中国茶をいただいたり、暖かい飲みものでティタイムが楽しみな日々です。

さて、英国でお茶が普及したのは、17世紀後半のこと。ご存知の通り、お茶の歴史は紀元前に中国から始まります。日本へは8世紀に仏教を学びに中国へ渡った僧侶を通じて伝来し、鎌倉時代以降は、武家社会の「茶の湯」文化として定着しました。

日本へ伝わった「茶」は広東語の「チャ」から、西洋に伝わった「ティ」は福建の「テー」からと大きく分類されていますが、西洋へ伝わったのはだいぶ後になってからのことで、1560年頃ポルトガルの宣教師によって伝えられました。

時は大航海時代、先日のボタニカルアートのお話の続きのようになりますが、当時の西洋の人々が初めて触れる新種の植物に熱狂したように、お茶は大変貴重な東洋の神秘の薬として伝わりました。

17世紀になり、中国や日本から伝わった茶の輸入が安定してくると、それは上流階級の人々のステイタスシンボルとなります。高価で希少な茶を保管する箱は、ティキャディと呼ばれる宝石箱のようなものに鍵をかけて厳重に大切に保管されていました。マホガニーやウォールナット、ローズウッドなどの高級輸入木材で作られ、象牙、白蝶貝などで装飾が施されました。一つの箱のものと、中が2つに別れているものがありますが、2つに別れるのは17世紀以降のもの。それまでは緑茶だけでしたが、17世紀に福建省・武夷山(ウイ)で、茶葉を発酵させて作る烏龍茶が登場したのです。福建省からティを輸入していた英国にもこの烏龍茶が伝わることとなります。これは、武夷が訛り「ボヒー」と訳された為に、ボヒー茶と呼ばれました。緑茶とボヒー茶、両方を入れる為に2つに分かれているのです。さらに真ん中にガラスのミキシングボウルがセットされているものもあります。

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こちらは、上流階級からさらに中産階級にまで優雅な午後のお茶の習慣が広がったヴィクトリアン時代のもの。TEAとプレートのついたマホガニー製のティキャディです。当時の人々の思いを想像しながら手に取るととてもワクワクしてきますね。イギリスでも専門のアンティークショップが存在するほどコレクターに人気があります。ティキャディとしてももちろんですが、大切な物入れとしてもお使いいただけます。残念ながらオリジナルの鍵は付属しておりません。他にもローズウッドのティキャディなど色々ご用意しております。

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