FLORAL DIARY

セントアイヴス

こちらは、昨年訪れたイングランド南西部コーンウォール州のなかでも西の突端に近い海辺の町セントアイヴスです。

一度行ってみたいとずっと憧れてはいたものの、ロンドンから車でも電車でも6時間はかかるので、なかなか機会がなかったのですが、同じコーンウォール州に移住した弟家族が休暇を兼ねて連れて行ってくれるとのことで実現しました。

19世紀前半までは漁港や船舶の寄港地として栄えていたセントアイブスでしたが徐々に衰退し寂しい風景になっていたそうです。転機を迎えたのは19世紀後半になって鉄道が通ってからのこと。温暖な気候を目指して海水浴客が訪れるようになり、観光の町として以前の賑わいを取り戻しました。

この地にバーナード・リーチと濱田庄司がリーチポタリーを開窯したのはちょうどその頃、1920年のことでした。

産業革命によってもたらされた大量生産品が世に溢れ出した時代、古来イギリスの民衆の生活の器であったスリップウェアの中に美を見出したことは、現代イギリス陶芸の転換期となり、それは現在もこの地に受け継がれています。その頃からリーチや濱田の他にも多くの芸術家達が移住し始め、一時下火になった時代はあるものの、1993年にはテート美術館のセントアイヴス分館が出来るまでとなり、イギリスでも有数の保養地となっています。有名なサーフスポットでもあるそうで、この日もたくさんのサーファー達がサーフィンをを楽しんでいました。

風光明媚な海岸線の写真があまりないのですが、その理由は、セントアイヴスに到着した時まさしくバケツをひっくり返したようなどしゃ降りだったため😅前も見えないほどだったのですが、TATEを見学して外に出た頃にちょうど雨があがってくれていました。

雨で冷えた体をあたためるべく、TATEを出てすぐのビーチのカフェレストランで軽いランチをいただきました。

屋根付きの半オープン個室のようになっていてとても気持ちが良かったです。お隣のブースから遊びにきた可愛らしい男の子が写ってしまってますがあまりに可愛らしいのでそのままにさせていただきましょう(^o^)

クラブサンドイッチもスープもとても美味しかったです。

そしていよいよ念願のリーチポタリーへ。

博物館として、登り窯やろくろなど作陶室の様子がそのままに保存されている他、現在でも現代作家の作陶の場として使われています。入り口にはリーチ氏などの作品が展示されており、ミュージアムショップでは現行のリーチポタリーの作品や現代作家の作品がたくさん販売されていますので、リーチポタリー100年の歴史を過去から現代まで楽しむことが出来ます。

リーチポタリーの写真は、9歳の甥っ子にカメラを渡して撮ってもらったものです。大人が(というか私がですが)撮るとどうしても上手に撮ろうという気持ちが働いてしまって、見たそのままの印象や感動が写っているというよりなんとなく「キレイ」に写っていることが多いのですが、純粋な子どものファインダー越しの視線というのは素敵だなと思いました。

中でもやはり印象に残るのは1920年にリーチと濱田が作った登り窯でした。1970年頃までは現役で使われていたとのこと。何度も失敗も繰り返したであろうご苦労を思い、その先に生まれた素晴らしい作品の数々を拝見し感激もひとしおでした。先日は濱田庄司記念益子参考館でも登り窯を拝見しましたが、今年はこれからもまだまだ益子でもセントアイヴスでも100年の記念イベントが計画されているそうですのでそれも楽しみです。

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