FLORAL DIARY

MIHO MUSEUM

夏休みをいただきましたフローラルですが、台風の直撃によって、目的地を急遽変更し、以前より行きたかった京都・滋賀の美術館を巡る旅に行って参りました。

まずは、滋賀・信楽のMIHO MUSEUMへ。上の写真は、図録の表紙のお写真をお借りしました。建築設計は、ルーブル美術館のガラスのピラミッドやワシントンのナショナル・ギャラリー東館、北京の中国銀行本店などで世界的に知られるI.M.ペイ氏によるもの。設計のテーマは桃源郷とのこと。上の写真をみると小さな美術館に見えると思うのですが、驚くべきことに、建築物の80%は地中に埋められているのです。それにより自然との融合をはかっているのだそうです。美術品の保護の観点からも地中にあるということは理想的なのだそうです。

京都からJR琵琶湖線で約15分、JR石山駅へ、そこからバスで約50分。車ならもっと便利だと思いますが、バスに揺られて自然豊かな湖南アルプスの山中まで辿り着く感じが旅気分を盛り上げてくれます。

 

まずバスで到着するのは、レセプション棟です。こちらから美術館へは、枝垂れ桜並木、トンネル、吊橋と、それだけでフォトジェニックで印象的なアプローチを通って徒歩でも10分ほどですが、上り坂でもあるので、電気自動車が連れていってくれます。

帰りは下り坂ですし、トンネルを歩いて自然を感じようと話していたのですが、古くからの知人である学芸員さんの楽しい解説にアッと言う間に時間が過ぎてしまい、あわや最終のバスを逃すほどになってしまったので、帰りも電気自動車のお世話になりました。。

美術館棟に到着。こちら側から見えるのは、ほぼこのエントランスだけで、この先は斜面と地中となります。

贅沢に美術館全てに使われているのは、フランスのライムストーン。ルーブルのピラミッドなどペイ氏の他の作品にもよく用いられているものです。貝殻など古生物の殻が堆積して出来た石灰岩が熱変成して、炭酸カルシウムが再結晶したものを大理石といいますが、その熱変化が起きていないものをライムストーンと言うのだそうです。そのこだわりを伺えば本当に一日では収まらないほどになってしまうのですが、この床の磨きも、滑らず、曇らず、女性のスカートの中が見える程には光らせないよう細かい指定のもと行われるのだそうです。

コレクションは、茶道具から始まり、仏教美術、陶磁器など日本古美術から始まったそうですが、美術館の建設と同時進行で世界の古代美術の収集が行われたそうです。学芸員さんのご苦労が並大抵ではなかったことは容易に想像出来ます。エジプト、西アジア、ギリシャ、ローマ、中国、ペルシャ、中央アジアとシルクロードを旅するように世界的に貴重な美術品約2,000点の所蔵の中から250~500点の常設展示を見ることが出来ます。

2世紀後半期のガンダーラ仏立像は、それに合わせてペイ氏が部屋をデザインしたそうですし、エジプトの紀元前1,200年頃の隼頭神像を目の前にすると、金、銀、ラピスラズリや水晶の輝きが数千年を経ても衰えないことに驚きを感じます。

エジプト、ローマ、ギリシャの人物像の筋肉のつき方や、イケメン具合の違いなど、詳しく楽しい解説に夢中になり、企画展「赤と青のひみつ」は駆け足で抜けることになってしまいました。夏休み企画ということもあり、子どもたちが楽しめる体験コーナーもたくさんあり、とても楽しそうでした。

実際にいらした方が驚かれてもいけないので、と言いますか、聞けば納得というところでもあるので、記しておきますが、MIHO MUSEUMは新興宗教である神慈秀明会の創始者によって作られた美術館です。神慈秀明会は、MOA美術館の母体である世界救世教から分派したのだそうで、世界救世教の教祖である岡田茂吉を教祖としています。

宗教法人が母体の美術館と言いますと、先入観を持つこともあると思います。その宗教的理想を実現するために、大変な労力と、強い意思と、潤沢な予算をもって作られますので、信仰を持たない私たちは、純粋に、桁外れに贅沢で美しい美術館として楽しめば良いと思っています。ロックフェラーなど、経済活動により巨万の富を得た人々が収集した美術品を展示して作られた企業や財団による私立美術館と同じように。

自然農法によって作られた野菜や、調味料でつくられるお食事がいただけるレストランもおすすめです。どんなに安心安全な有機農法だとしても、美味しくなければ意味がないとは常々思うことですが、それに美しさが加わったお料理でした。シンプルな一汁三菜ご膳やおうどん、おにぎりなどですが、野菜と出汁の味がしっかりと濃く、大満足しました。パンやデザートも美味しそうでしたよ。

お客様の半数ほどはヨーロッパ、アジア圏など外国からの方でした。ペイ氏の名声もあると思いますが、皆さんよく調べていらっしゃるなあと思います。

百聞は一見に如かずなのですが、遠くてなかなかいらっしゃれないと思いますので(私もそうだったので・・・)昨年MIHO MUSEUMで行われた、ルイヴィトンの2018年コレクションのオフィシャル動画を添付しておきますのでどうぞご覧ください。

トンネルから美術館までのアプローチがランウェイになっており、空撮が壮観です。松の木のデザインが衣装にもありますが、まるでエントランスホールの円形の扉の奥のガラス越しに植えられたペイ氏厳選の松の木そのものを描いたようです。場所を決めてからデザインが出来たのでしょうか?そして、雨だったらどうなったのかなぁとファッションショー事情に疎い私は思ってしまいました。そして、昨夜CSでやっていた「プラダを着た悪魔」をまた夜中に観てしまい、洋服のデザイン自体は素人にはよくわからないとしても、この素晴らしいショーの実現がどれだけ大変だったか想像してしまいました(;_;コ、コワイ。

 

動画引用元

ルイ・ヴィトンオフィシャル

YouTube: https://youtu.be/UzIUQeoG-NQ

 

MIHO MUSEUM

〒529-1814 滋賀県信楽町田代桃谷300

開館期間は時期、年によって異なりますのでご確認ください

10:00~17:00 月曜休館

http://www.miho.or.jp/

 

 

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